2013年8月9日金曜日

アナログ回帰

久しぶりにブログを再開しようと思ったわけです。

が!

久しぶりすぎて何を書いたらいいのやら。


 とりあえず、今日はデジタル全盛のこの時代にあってアナログ回帰の必要性を感じたのでそのことを少し。

 アナログ回帰と言ってもデジタル時計をアナログ時計にすれば良いという類のお話ではありません。
 現在、イラストの制作にあたっては概ねAbobe Illustratorというソフトを使っています。もう10年以上使っているでしょう。途中でバージョンアップについて行けなくなったものの、今も快適に利用しています。Illustratorでの描画についてはペンタブレットを使用している人もあるかと思いますが、ボクの場合はマウスで慣れてしまいました。実際、仕事としてのイラスト制作はどちらかというと無駄な線を省略することに主眼を置いているため、フリーハンドで描いた線も修正を加えることで納得の行くラインにします。また、キャラクターの制作では円や矩形などコンパスや定規で描く図形を組み合わせることが必要になるため、マウスでの動作でもかなりカバーできるわけです。

 さて、ここでアナログの必要性です。
 円や矩形などの図形と違い、フリーハンドの線というのはある程度の訓練が必要です。訓練なしにツールを使うことだってもちろん可能ですが、無駄な線を省いて納得の行くラインに近づけるには、「納得の行く線のイメージ」が必要です。そのイメージ作りにアナログに回帰する必要があるのです。
 例えば、スケッチブックやノートに描いてパソコンに向かうという作業が毎日の習慣になっていれば良いのですが、ともすれば起き抜けにパソコンの電源を入れることが習慣になってスケッチブックやノートに鉛筆で描くという訓練をスキップしています。
 その為、パソコンのソフトで出来ないことは表現できないという思い込みに陥ることがあります。
 使ったことがある方は解ると思いますが、Illustratorの場合は基本的に3Dソフトではないので、構造的には切り絵を重ねるような作画方法です。つまりどれだけの作業を積み重ねても必要なのは一番上のオブジェクトです。表現したいのは立体的な絵であっても昔の着せ替え人形の衣装のように裏側に折り込むような描画はできないのです。それがやりたければ3Dソフトを使う必要があるでしょう。しかし、3Dソフトでは操作方法も大きく違いますし、味わいも変わってしまいます。
 結局の所、2Dの表現にこだわるなら割り切って使うしかないのです。
 人物のイラストを制作していて気になるのは襟周りを描く時、それから手のパーツを描く時などです。他のパーツはそれほど神経質にならずに描けたとしても襟周りと手のパーツは苦心することが多いです。
 そんな時にも必要とされるのがアナログ回帰ではないでしょうか。
 スケッチブックにデッサンする際は、それほど気に留めていなかったとしても、イメージが出来ているかどうかで立体的な絵が描けるかどうかに関わってきます。加えて線の濃度や太さ…これはペンタブレットである程度の表現は可能になっているようですが、大切なのは基になるイメージが脳に焼きついているかと言うことです。

 実は久しぶりにスケッチブックにデッサンをしました。ところがやはり感覚を思い出すのに少し時間を要します。
 アナログ回帰…必要性を感じつつ、なかなか実行出来ずにいたのでこれからは時間を作るようにしたいものだと思うのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿